白衣のまま外出していませんか?

スーパーやコンビニ、文具店、銀行など、様々な場所で白衣の人を見かけることがある。
特にお昼時など、お弁当を買いに白衣で外出する人が多い。
皆さんはどうであろうか?
「ちょっとそこまでなので、着替えるのが面倒だ」「業務が忙しいので着替えるのが時間の無駄である」など、様々な意見があるかもしれない。
しかし、これはとんでもないことなのである。
白衣はもともと、汚れた場合に、汚れが目立つためのものである。
汚れとは何であろうか?
日常の業務で、白衣には様々なものが付着している。
目に見えるものもあれば、目に見えないものもある。
皆さんの医療機関では、院内感染対策を実施していると思う。
目に見えるものから(水や埃、血液など)、目に見えないもの(細菌、ウイルス)まで、しっかりと対策に取り組んでいると思う。
しかし、いくら一生懸命取り組んでも、白衣で外出していたのでは意味がない。
「院外から細菌を持ち込むから?」
まったく逆である。
細菌やウイルスを外に持ち出すからである。
院外の細菌などは、常在菌であるため、院内にも当然存在するものである。
逆に院内の細菌やウイルスは、院外にはあまり存在していない。
白衣にこのような細菌やウイルスをつけて、外出するのである。
特に問題なのは、スーパーやコンビニなどへの外出である。
食料品は口に入るもの。
白衣での外出は、細菌やウイルスをばら撒いているようなもの。
スプレッダーと化しているのである。
トイレ掃除の格好で診察室や手術室を歩かれるのには抵抗を感じるであろう。
白衣で食料品売り場を歩かれるのも全く同じ。
この点を医療職はしっかりと認識しなければならない。
院内感染も案外、このような軽い気持ちから広がっていくことが多い。
常に、見えない敵に気を使うこと。
感染対策の基本である。
 
尾崎総合企画
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