2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

医療というサービスと料金(後編)

前回からの続きです。 保険診療では、患者の自己負担が1割や3割であることから、本来の医療費が患者にわかりにくくなっています。 そのため、出来高方式の医療で、過剰ともいえる検査や投薬を重ねることにより、医療費は増大してきました。 もちろん、患者主…

医療というサービスと料金(前編)

厚生労働省は平成18年4月より、診療報酬点数の一覧表を同省のホームページに掲載することを決めました。 ようやく、医療の「料金の入ったメニュー」、国民に公開されるのです。 今回の診療報酬改定をめぐって、厚生労働省は、「詳細な明細書の提供」を制度化…

食事は治療なのか?(後編)

前回からの続きです。 高血圧の方には、血圧を抑えるために、減塩食が推奨されている。 日本高血圧学会が推奨している「高血圧治療ガイドライン2004年版」では、塩分の摂取は1日6g未満とされている。 皆さんは、1日6g未満の食事を食べたことがあるだろうか?…

食事は治療なのか?(前編)

平成18年4月の改定で、病院給食が大幅に変わってくる。 今回のポイントは、 ・1日あたりの金額から、1食あたりの金額への変更 ・食堂を設置することによる評価の廃止 ・メニューを選択できることによる評価の廃止 ・食事を適時適温で提供することによる評価…

謝礼なんて(後編)

前回からの続きです。 さて、皆様の病院での現状は別として、この謝礼を受け取るという行為については、いくつもの問題点があります。 ・謝礼を受け取った医師は、きちんと税務申告しているのか? ⇒ 脱税行為になります。 ・保険診療を行っているのに、保険…

謝礼なんて(前編)

medi_wel 通信というメルマガを読んでいて、面白いレポートが紹介されていました。 http://www.mag2.com/m/0000158441.html (このメルマガは、非常に面白い観点で情報を提供してくださいます。) 紹介されたのは、門倉貴史のBRICs経済研究所というところが…

環境を見渡そう!(後編)

前回からの続きです。 特にトイレが重要といったのには理由があります。 一般企業や飲食店では、「トイレが汚いところは業績が下がる」という法則があります。 これは「気配り」の問題です。 汚れやすい所を、汚いままにしておいて気にならない人は、仕事に…

環境を見渡そう!(前編)

医療や介護は、いまや「サービス業」としてのポジションを確立してきています。 つい数年前までは、「医療はサービス業じゃない!!」という関係者も多く見られましたが、サービスの良い医療機関に患者が流れるのを見て、考え方は根本的に変わってきたようで…

ピンチとチャンス

平成18年の医療・介護の大改定は大きな波紋を呼びそうである。 点数だけを見ると、変化の幅は少ないようにも思えるかもしれないが、算定するための条件が一段と厳しくなってくる。 現在、算定している医療行為が、4月以降に算定できるという保障はまったくな…

看護配置と夜勤体制(後編)

前回からの続きです。 1ヶ月を30日とすると、2人以上の看護職員の配置のため、1ヶ月あたり延べ60人の夜勤職員数が必要となる。2交代制の場合、夜勤時間は16時間。 月夜勤時間は72時間以内のため、1人当たりの夜勤回数は、72時間÷16時間=4.5回 すなわち、4回…

看護配置と夜勤体制(前編)

今回の診療報酬改定で、非常に気になっている項目がある。 それは、夜勤勤務等看護加算の廃止。 夜勤に係る看護職員配置も、看護職員配置に係る評価全体の中で併せて評価していくという。 すなわち、入院基本料に「包括」されるということである。 問題は、…

診療報酬改定における主要項目(後編)

前回からの続きです。 ・看護配置を、実質配置で区分(例:これまでの2対1看護は、10対1看護となる) ・夜間勤務等看護加算の廃止(2人以上夜勤、1人月72時間以内の徹底か?) ・急性期入院加算、急性期特定入院加算、紹介外来加算等の廃止 ・有床診療所の入…

診療報酬改定における主要項目(前編)

平成18年4月の診療報酬の改定状況が少しずつ見えてきた。 2月3日の第83回中医協の総会資料であるが、簡単にポイントを抜粋してみる。 (あくまで、案であることをご了承ください。)・医療費の内容がわかる領収書の交付の義務付け(レセプト分類レベル) ・…

医療費や税金について(後編)

前回からの続きです。 社会保障費には、保険料に加え、多額の税金が投入されている。 税金は社会保障のみに使われるものではない。 それなのに、毎年、社会保障費は増加し続けている。 大切なのは、「いかに自然増を抑えるのか」ではなく、「いかに昨年より…

医療費や税金について(前編)

平成18年4月の診療報酬改定では、医療費全体で3.16%が引き下げられることが確定している。 現在、それに向けて、中医協で具体的な話し合いがなされている。 3.16%ということは、約2,370億円。 これだけの金額が、引き下げとなる。 医療費削減=医療の質が…

「大安」という日

病院の経営者、相談員には、ちょっと変わった悩みがあります。 それは、「大安」という日についてです。 田舎の病院に行けば行くほど?、「大安」の日を退院日に選ぶ方が多いですね。 この日になると、入院数がどっと(笑)減ってしまいます。 退院というめ…