2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

介護予防における「評価」システム(前編)

厚生労働省は、平成18年4月から導入される介護予防サービスにおいて、事業者に支払われる報酬に、1ヶ月単位などの定額払い方式と、利用者の状態改善に応じた成功報酬の仕組みを導入する方針を固めました。 予防サービスのうち、通所介護、通所リハビリテーシ…

ドナルド・マクドナルド・ハウス(後編)

前回からの続きです。 このドナルド・マクドナルド・ハウスを正しく理解していただきたく、財団の説明文章をそのまま掲載させていただきます。 ドナルド・マクドナルド・ハウスの歴史 〜フィラデルフィアストーリー〜 フィラデルフィアでアメリカンフットボ…

ドナルド・マクドナルド・ハウス(前編)

ドナルド・マクドナルド・ハウスってご存知でしょうか? えっ?と思われる方もあるかと思いますが、あのドナルド・マクドナルドです。 決してハンバーガーが売っているわけではありません。 病める多くの子供たちとその家族のための宿泊施設の名称です。 現…

たかが食事?されど食事?(後編)

前回からの続きです。 今回の改定により、同じ内容の食事提供を維持するためには、自己負担を590円〜790円頂く必要がある。 390円分の値上げを利用者に請求できるかどうかは、事業所の考え方次第ではあるが、納得してもらえるかどうかということは別問題であ…

たかが食事?されど食事?(前編)

平成17年10月より、介護施設サービス、通所系サービスでの利用者負担が増加する。 室料、食費などの、いわゆる「ホテルコスト」について実費となるのである。 介護財政が厳しくなってきており、今後はますます利用者負担が増加してくるものと思われる。 各施…

職員も利用者も満足できる人事評価とは?(後編)

前回からの続きです。 評価期間は1週間となっており、データを集計して、全職員の上位5%をA評価、下位5%をE評価とします。 次の上位15%がB評価、次の下位15%がD評価、真ん中の60%がC評価ということになります。 学校の通知表のような評価方法ですが、こ…

職員も利用者も満足できる人事評価とは?(前編)

人事評価というのはとても難しいものです。 手術の技術がある人、接遇が良い人、患者・利用者をどんどん連れてくる人、勤勉な人、縁の下の力持ちの人、パソコンに詳しい人、相談に乗ってくれる人、新しいアイデアをどんどん出す人。 「仕事ができる」という…

医療事故対策の功罪

平成14年の改正で医療安全管理体制が導入された。 マスコミでも、医療ミスや医療事故についての報道が多くなったのもこの頃からだ。 各病院で医療安全管理委員会が設置され、アクシデントやインシデントに関して集計を取っている。 報告人数の比率から、内容…

訪問看護ステーションの苦悩

厚生労働省の診療報酬調査専門組織の調査によると、訪問看護ステーションの半数が赤字で、規模が小さいほど採算が合わない傾向にあるという結果が出た。 (回答したのは569の事業所) 在宅医療を促進する中、このような現状では訪問看護ステーションは縮小し…

インフルエンザワクチンは高い?(後編)

前回からの続きです。 メーカーは、卵などの原料費、人件費、研究開発費等に利益を乗せなければならない。 ワクチンが検定に受からない場合などを勘案して、製造メーカーを分散させている。 そのため、安定供給するためには、販売会社を通して流通を安定させ…

インフルエンザワクチンは高い?(前編)

先日、面白いニュースが新聞に載っていた。 原価約350円のインフルエンザワクチンが接種時には平均3,000円にも膨れている、ということである。 詳細は次の通りである。 1.メーカーが原価約350円でワクチンを作る。 2.メーカーは約600円で販売会社に出荷する…

医療費の透明化について(後編)

前回からの続きです。 平成17年4月の個人情報保護法の施行により、患者側が求めた場合には、診療報酬明細書(レセプト)を開示しなければならなくなりました。 しかし、レセプトの開示は、診察を受けた医療機関からでなく、社会保険事務所などの保険者からと…

医療費の透明化について(前編)

皆さん、医療機関で診察を受けた後に、料金を支払いますよね。 その時にもらう領収書、じっくりと見たことがありますか? 現在のルールでは、医療機関は診療内容がわかるような明細書を渡さなければいけないようになっています。 (2000年3月の厚生労働省の…

医療費と高齢者負担(後編)

前回からの続きです。 この特定療養費としての個室料にも、歴史があります。 「混合診療だ」ということで、健康保険法違反の疑いで国会で実名を挙げられたこともある、医療法人慶成会の大塚 宣夫先生の考え方が、現在の制度のもととなっています。開院前から…

医療費と高齢者負担(中編)

前回からの続きです。 老人医療費無料化政策を推進されていた今井 澄先生(故人、元諏訪中央病院院長、元参議院議員)は、著書『理想の医療を語れますか』(東洋経済新報社、2002年)のなかで、次のように語られています。老人医療をおかしくしてしまった一…

医療費と高齢者負担(前編)

後期高齢者医療制度という新しい保険制度が検討されています。 現在、総医療費の約40%を占めている老人医療費が、2025年度には50%になると予想されており、早急な対応が求められています。 そもそも、老人医療費が高くなったのは、医療の進歩により世界一…

潜在看護職員こそ社会資源

菅原由美さんという方をご存知でしょうか? 訪問ボランティアナースの会 キャンナス 代表。 有限会社ナースケアー取締役。 ウーマン・オブ・ザ・イヤー2005、リーダー部門の第7位に選ばれた女性です。 結婚などで退職し、資格を持ちながら地域に埋もれてしま…

消費税アップと価格変動

2007年度の消費税率アップについて騒がれています。 小泉首相が、自らの在任期間中には引き上げないと語られましたが、長い目で見なくても、消費税を上げなければ財政は回らないことは目に見えています。 さて、大きな話は政治家にお任せするとして、身近な…