2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

透析患者の自己負担が2万円へ?

平成17年11月11日、厚生労働省は人工透析患者のうち、月収53万円以上の人の自己負担上限を、月1万円から2万円へ引き上げる方針を自民党に示した。 現在、透析患者は約25万人であるが、約1割にあたる25,000人が負担増の対象となると考えられている。 人工透析…

調理師が病棟へ

先日、本を読んでいて、素晴らしい内容に出会いました。 ある病院では、管理栄養士と共に、厨房の調理師が病棟に行って、患者とお話をするというのです。 病院の食事というと、あまり「おいしい」というイメージはありませんよね。 病院側の考え方としても、…

業界の慣例打破

首都圏のマンションなどの耐震構造を示す計算書が偽造されていた問題が波紋を広げている。 業界の慣習、企業の利益追求、検査の形骸化など、様々な問題が取り沙汰されている。 この事件の問題となっている一級建築士のコメントを聞いていて思ったのだが、ま…

包括医療の問題点(後編)

これでは、右から出ていた財源を左に移しただけであり、過剰医療の抑制、医療費削減という主旨から完全に外れた行為となってしまう。 医療収入が上がるということは、同じ医療行為を高い金額で実施することであり、保険財政の圧迫、患者負担の増加に他ならな…

包括医療の問題点(前編)

「包括医療」 この言葉が、これからの医療のキーワードとなってくる。 やればやるだけ増える、積み上げ式の医療では、医療費の増大に歯止めがかからないためだ。 現在、急性期の病院では、DPC(Diagnosis Procedure Combination、診断群分類)が試験的に導入…

リバース・モーゲージ(後編)

前回からの続きです。 リバース・モーゲージに力を入れているのが、中央三井信託銀行である。 首都圏16ヶ所で老人ホームを運営する居酒屋チェーンのワタミグループ(アールの介護)や、パナホームなどと提携して融資を行っている。 平成17年9月からは、東京…

リバース・モーゲージ(前編)

「リバース・モーゲージ」という言葉をご存知だろうか? リバースは「逆の」、モーゲージは「抵当融資」を意味する。 すなわち、不動産や金融資産を担保に、月々の費用を融資していき、死亡時に一括返還できる仕組みのことである。 通常の借入れは、一括して…

一般病床のII群は壊滅的???

先日の診療報酬基本問題小委員会の資料を見ていて愕然とした。 平成16年7月1日現在での一般病棟入院基本料に関する全国集計のデータである。 (全病院の約8割のデータが集計されてある。) このデータによると、入院基本料II群を算定している医療機関は28.3…

メールマガジンの活用

平成18年4月には、医療・介護の大改正が控えています。 チーム医療が浸透し、今や、各職種は自分の専門知識だけがあればよいという時代ではなくなりました。 様々な情報を収集し、総合して判断していかなければ、よりよいサービスを提供することができません…

紹介状なしの大病院受診が保険外へ!(後編)

しかし、この案も非常に弱気な案です。 初診料、再診料、外来診療料以外は、保険を使うことができるのです。 今回の案は、大病院志向の日本人の行動を変え、「3時間待ちの3分診療」をなくすことが目的です。 本来なら、紹介状のない大病院の受診に関わる、「…

紹介状なしの大病院受診が保険外へ!(前編)

平成17年11月9日、厚生労働省は中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会に対して、紹介状なしで大病院を受診した際の、初診料・再診料・外来診療料をすべて患者の自己負担とする考えを示しました。 皆様は、このニュースを見て、どのように感じられ…

カルテというメディア(後編)

前回からの続きです。 ただ、問題となるのは、患者自身による長期保存が可能かどうかということと、罹患歴が長い場合、持参する診療録の量が膨大になるということ。 そこで、問題解決のキーとなるのが、電子メディアなのではないでしょうか。 先日読んだ、あ…

カルテというメディア(前編)

診療録(カルテ)は誰のものなのか? 個人情報保護法が施行される前から、様々なところで議論されてきました。 診療情報は患者個人のもの、診療録は医師の財産、などなど意見は分かれます。 個人情報保護法の施行により、患者は希望すればカルテを閲覧するこ…

ちょっとついでにマイカー送迎

青森県佐井村で、民間の運転協力者がマイカーで住民を有償で輸送するサービスの実証実験が始まりました。 「過疎地有償運送制度」という許可に基づくもので、東北では初めての運用となるそうです。 佐井村では南部の地区にバスが通らず、特に冬季の交通手段…

ありえないことが起こる!それが人間

先日、福井赤十字病院で起こった医療ミスは、驚くべき内容だった。 男性患者の病室(個室)で、看護師が患者の知人男性に点滴を打ったのである。 なおも驚くべきことは、看護師が男性患者の名前を呼称し確認したところ、知人男性が「はい、お願いします」な…

ケア内容の評価はプランから

次回の改定では、ケアマネジャーの抱えることのできる人数を制限し、逆に報酬を高め、十分なプランの検討ができるような体制が作られようとしております。 理想は、「独立系」のケアマネジャーが増えていくことです。 現在のシステムでは、ケアマネジャーが…

セカンドオピニオンに診療報酬加算???(後編)

前回からの続きです。 しかし、そうは言っても、患者や家族がセカンドオピニオンを選択することは非常に難しいのが現状です。 現在、様々なランキング本が出ていますが、あくまで一般的な意見であり、自分自身に有益な情報かどうかはわかりません。 また、ラ…

セカンドオピニオンに診療報酬加算???(前編)

厚生労働省は平成17年10月12日の診療報酬基本問題小委員会において、「セカンドオピニオン」を推進するために、主治医がセカンドオピニオンを希望する患者や家族にカルテの写しなどを渡した場合に、報酬を加算する制度を検討するように求めました。 これを読…