息抜きができる環境づくりを(前編)

先日、新聞に衝撃的な数字が出ていました。
特別養護老人ホームなど介護保険施設の職員を対象にした調査で、3割の職員が入所者に憎しみを感じているということです。
3割ですよ。3割。
この数字がいかに大きな数字かということはいうまでもありません。
人間は年を取っていくと子供に戻っていくといいますが、現実はそんなに簡単なものではありません。
現代は超高齢者社会。
子供なら、時間とともに手がかからなくなっていきますが、高齢者、特に入所されている要介護度が高い高齢者への介護は、徐々に負担度が上がっていきます。
ADLは落ちていきます。認知症は始まります。オムツ交換、移動・移乗も簡単ではありません。
超高齢者社会ということは、ある意味、このような介護度が高い状態が続いていく(介護する者にとってはエンドレス)ということ。
高齢者のお世話に対して、夢と希望を持って入ってきた職員のうちの3割が、憎しみを感じるまでになってしまう環境は、高齢者、職員の双方にとって良い環境ではありません。
お金を頂いて介護を行う者ですら、このようになってしまうということは、在宅で介護されている家族にどれくらいの精神的・肉体的負担がかかっているのか想像もできません。
介護疲れで倒れてしまうこともあります。
介護にかかる費用で家計が回らなくなることもあります。
介護問題で、家族内でいざこざが絶えないこともあります。
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
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