息抜きができる環境づくりを(後編)

前回からの続きです。
 
近年、高齢者虐待が問題となっていますが、肉親であるからこそ、逃げ出せないからこそ生じる虐待もあるのです。
介護によって、家庭が崩壊するようなことがあってはなりません。
そんな時には、一時でも家族を介護から開放させてあげる必要があります。
これを「レスパイト」といいます。
一時的に、一定の期間介護から開放され、心身の疲れを回復し自由時間を確保することで、心身ともにリフレッシュされます。
日中預かってくれる通所系サービス、短期間預かってくれるショートステイなどは、介護保険を利用したレスパイトです。
現在の世の中を見てみると、介護保険の利用なしに、レスパイトできるサービスが不足しすぎています。
また逆に、レスパイトのためにお金を惜しんでもいけません。
本来であれば、親族間で相互にレスパイトできることが理想的です。
しかし、核家族化、居住地域の分散化が進んでいる現代では、なかなか上手くはいきません。
そんな時こそ、レスパイトのための資金援助をしてはいかがでしょうか?
がんばるためには、休息が必要です。
がんばり続けるためには、がんばりすぎないことが大切です。
高齢者への想いが、憎しみに変わらないよう、皆さんで助け合っていきましょう。
 
※「田舎の家」をたたむということ 堀込 賢一 (著)(講談社
 様々な背景を考慮した介護に対する考え方が、実話を通してまとまっています。
 ぜひ、ご覧いただきたい1冊です。
 
尾崎総合企画
http://www.medisoft.jpn.ch