共通の知識と技術(後編)

前回からの続きです。
 
例えば、福祉住環境コーディネーター2級。
医療や介護の基本は生活の中にあります。
ノーマライゼーションバリアフリーなど、障害者や高齢者が、不自由をなるだけ感じないように生活する工夫が至る所になされています。
自分たちの職場のすべてを見渡してみましょう。
手すりの形、高さ、形状。
幅木の高さ、鏡の位置、各部屋の段差、廊下の幅。
ベッドの高さ、種類、部屋の広さ、照明の位置。
お風呂の形、トイレの配置、ナースコールの配置。
などなど、普段当たり前に見ているものには、すべて配置されている理由があります。
在宅誘導といっていますが、自宅の構造は、生活に耐えうるものであるのでしょうか?
生活する上で大切なことは、健常人には感じることのできにくいものです。
福祉住環境コーディネーターという資格にも、3級、2級、1級とあります。
3級、2級は同時受験が可能です。
勉強することにより、今まで見えなかった「生活」というものが見えてきます。

この他にも、共通して持って置いたほうがよい知識や技術は多々あります。
救急措置や心肺蘇生法、接遇や電話応対、食品交換表を基にした栄養の知識、ケアマネジャー、傾聴の技術、運転技術・・・などなど。
熊本赤十字病院では、事務職員全員に大型免許の取得を奨励しているそうです。
目的は、災害時に特殊車両を運転することができるように。
「人道・博愛」の赤十字精神を感じることができます。
医療・介護の知識・技術のすべては、患者のため、地域のためにあります。
よりよい医療・介護を目指して、専門外の知識・技術の習得にも時間を使っていただければと思います。
 
尾崎総合企画
http://www.medisoft.jpn.ch