手洗いについて考えよう(後編)

前回からの続きです。
 
さて、医療や介護の現場でも、手洗いの考え方、手袋の着用について、同様のことがいえます。
院内感染対策で、手袋を着用する前の手洗い、手袋を外した後の手洗いが義務付けられていると思います。
手袋を着用は、自己への感染予防、自己からの感染予防の双方が目的です。
汚れや細菌がついた手で処置をすると、相手側に汚れや細菌を移すことになります。
汚れや細菌がついた手で手袋を触ることも同様です。
そのために、手袋を触る前には手洗いが必要になります。
自己からの感染予防のための手洗いです。
手袋を着用して処置した後、手袋を外すときに、手に汚れや細菌がつく場合があります。
そのため、手袋を外した後にも手洗いが必要となります。
自己への感染予防のための手洗いです。
よく、手袋を着用する意味が理解できていない人を見かけます。
あなたの施設では、同じ手袋のまま、複数の人の処置を行っていませんか?
これでは、自己への感染予防のためだけに手袋を着用しているのであり、汚れや細菌は手袋を介して複数の人に広がっていきます。
自己からの感染という危険が認識できていないことになります。
昨冬に全国的に発生したノロウイルスの集団感染などは、このような自己からの感染が原因でした。
感染予防の基本は、自らが感染媒体となることを予防することから始まります。
手洗いについての基本、手袋着用についての基本をしっかりと理解して、日常の業務を行う必要があることを再認識させられが場面でした。

ところで、若手側の手洗いを実行している方っておられますか?(^^)
 
尾崎総合企画
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