平等のネットワーク

先日、ある機関病院が主催する地域医療連携セミナーに参加してきました。
実に内容の濃い、真剣な会であり、大変、勉強になりました。
連携室の活動と共に、他の部署もおおいに関っていっていることは良いことです。
いろいろな機関病院が行っている連携セミナーに参加してみて、常に思うことがあります。

今回のセミナーで、講師の先生のまとめの言葉をお借りすると、

「皆に平等のサービスが提供できているのか?」
「平等でなければネットワークではない!」

ということ。
この言葉がすべてを物語っています。
例えば、セミナーで紹介されるケースは、実に多くのスタッフ、多くの施設が、多くの時間を使って関っています。
話を聞いていてとても感動しますし、じっさいによりよいサービスが提供されています。
ただ、ここで考えなければならないのは、医療や介護が必要なのはその方だけではない!ということです。
1人の患者に多くのスタッフが多くの時間をかけている間にも、他の困っている患者はいるのです。
ある患者には濃厚なサービス、別の患者には一般的なサービス、また別の患者には関っていない、ということではいけないのではないでしょうか?
例えば、複数の施設が集まって行う合同カンファレンス。
1人の患者に対して、多方面から関るためには絶対に必要なものです。
それでは、関っているすべての患者に対して合同カンファレンスを行っているのでしょうか?
答えは「No」ですよね。
時間がいくらあっても足りません。
関っているスタッフの方は、「その方には合同でカンファレンスが必要なのです」と言われるでしょう。
確かにその通りですが、では、必要か必要でないかは誰が決めるのでしょうか?
難しい問題ですよね。
何事も物事を進める上では、
質を高めてから量を増やすのか?
量を増やしてから質を高めるのか?
ということを、最初に考えなければなりません。
ただ、一般的には後者の方が、達成までのスピードは早いようです。
皆に平等のサービスが提供できるネットワーク。
早く構築されるといいですね。
 
尾崎総合企画
http://www.medisoft.jpn.ch