ゴールドプラン(前編)

いつから医療・介護界は厳しくなってきたのであろうか?
財源の圧縮、税金、保険料の増加、診療報酬、介護点数の減少、人員規定、施設規定の厳格化・・・。
最近は明るい話題が見つかりにくい。
現在の医療・介護システムは、ゴールドプランに沿って進められている。
ゴールドプランとは何なのか?
まず最初に策定されたのが、ゴールドプラン(高齢者保健福祉推進10ヵ年戦略)である。
1989年に10年間を見すえ高齢者対策強化の目的で策定された。
市町村における在宅福祉対策の緊急実施、施設の緊急整備を目的とし、これにより特別養護老人ホーム・デイサービス・ショートステイなどの施設が整備され、ホームヘルパーの養成がなされた。
しかし、高齢化の波は予想以上に早く、5年後の1994年に全面的に改定されたものが新ゴールドプラン(高齢者保健福祉計画)である。
2000年4月の介護保険制度の導入に向け、在宅介護の充実に重点を置き、ヘルパー数17万人の確保、訪問看護ステーション5,000ヵ所の設置などが目標とされた。
特別養護老人ホームの基準面積の拡大(個室化の推進) 、充実した介護力を整えた老人病棟の整備推進なども新ゴールドプランによるものである。
これにより、個室化、療養型化に政策誘導された。
1999年度で新ゴールドプランは終了し、新たに策定された高齢者保健福祉計画がゴールドプラン21(スーパーゴールドプラン)である。
テーマは、
「いつでもどこでも介護サービス」
「高齢者が尊厳を保ちながら暮らせる社会づくり」
「ヤング・オールド作戦の推進」
「支え合うあたたかな地域づくり」
「安心して選べるサービスづくり」
「保健福祉を支える基礎づくり」
ヘルパー35万人、訪問看護ステーション9,900ヵ所、通所施設26,000ヵ所、ショートステイ96,000人分、介護老人福祉施設36万人分、介護老人保健施設29.7万人分、グループホーム3,200ヵ所、ケアハウス10.5万人分が目標として掲げられている。
当時の大蔵、厚生、自治の3大臣の合意のもと出された数字である。

字数の関係で次回へ続く。

尾崎総合企画
http://www.medisoft.jpn.ch