台風と院外処方

今年の台風は異常ですね。
8月から10月までほとんど同じコースを通っていくなんてありえないことです。
全国の被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。
さて、これだけ暴風の中でも、病院や診療所という所には必ずや患者が来院しています。
1日ぐらい待てないのか?とも思いますが、病気やケガは待ってはくないようです。
暴風雨の危険をかいくぐって来院し、診察や検査を行いますが、本当に大変なのは実は会計の後なのです。
処方箋を持った調剤薬局への「旅」が待っているのです。
平成16年3月の分業率は53.2%。
いまや半数以上の病院が院外処方箋を発行しています。
一般的には、患者はどこの調剤薬局に処方箋を持っていっても良いのですが、多くの病院には門前薬局があることが多いですね。
日本の患者は、会計までは「待つ」ことができるのですが、会計の後はなぜか「待つ」ことができません。
したがって、多くの患者は門前薬局に処方箋を出すことになります。
保健所の指導により、調剤薬局は病院に隣接させることが難しいため、道路を隔てた場所にあることが大半だと思います。
すなわち、患者は、数十メートル先の調剤薬局に薬をもらいに行くことになります。
そうです。外は暴風雨です。
傘をひっくり返して、びしょぬれになりながら薬を取りにいくわけです。
現在の法律では、薬剤を医療機関に配達することは「禁止」されています。
療養担当規則に記載されている特定の調剤薬局への誘導に繋がるからです。
調剤薬局も保健所から厳しく指導を受けています。
日常はどうということはないのですが、台風の時などは、薬をもらうことはかなり危険な行為なのです。
配達という行為に対して、もう少し寛容になれないのかなと思う今日この頃です。
さて、皆様の通われている病院、勤務されている病院、診療所ではどのように対応をされましたか?
特別に配達が行われた医療機関も多かったのでは?
違法ですが、神様も許してくれるのではないでしょうか?
保健所が許してくれるかどうかは分かりませんが・・・。

尾崎総合企画
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