人員配置について考える(前編)

入院施設、入所施設において、スタッフを何名配置するかというのは難しい。
経営サイドから見れば、必要最少人数が望ましいし、現場サイドから見れば、余裕のある人員配置が望ましい。
まずは病院での入院について考えてみよう。
例えば、40床の病棟において、患者2名に対し、看護職員1名の看護を行うとなると(2対1看護)、必要最小限の看護職員は20名となる。
一般的には、常時、患者2名に対して1名の看護職員がつくように錯覚されているが、夜間配置を考えると、日勤帯の看護職員数は非常に少なくなる。
3交代性は計算が複雑なため、2交代性、夜勤2名体制で考えるとする。
1ヶ月を30日とし、1ヶ月の勤務日数を21日とすると、20名の看護職員が働く総人数は 21日×20名=420名となる。
2交代性の夜勤は1回につき、その時間帯から2日分の勤務となるため、2名×30日×2=120名の人数が夜勤帯のみで費やされる。
従って、日勤帯に残る人数は、420名−120名=300名。
この人数を1ヶ月30日で平均すると、1日当たりの日勤帯の看護職員数は 300名÷30日=10名。
従って、日勤帯の人数は10名となり、これはすなわち4対1看護であることを意味する。
2対1看護の保険点数では、4対1看護しか行えないのである。
(夜勤帯は20対1看護であることは言うまでもない・・・)
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
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