介護施設の感染対策(前編)

ノロウイルス問題がマスコミを賑わせています。
厚生労働省の「ノロウイルス食中毒の予防に関するQ&A」を見ると、ノロウイルスというのが、今年、特別に流行しているというわけではないことがわかる。
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
介護施設での集団発生によりノロウイルスが注目され、また、同時に介護施設の感染対策の実態を浮き彫りにしてくれた。
ノロウイルスというのは経口感染であるため、1人感染したからといって、となりの人に感染するとは限らない。
集団感染には必ず原因がある。
SARSの時にスーパー・スプレッダーという言葉が出たが、集団感染にはスプレッダー、すなわち感染を広げる人が存在するのである。
このスプレッダーは、感染者本人のこともあれば、MRSAのようにスタッフであることもある。
今回のノロウイルスのスプレッダーは、いうまでもなくスタッフである。
ニュースで話題となったが、「オムツを素手でつかむ」「手洗いをせずに次の利用者の介助をする」という行動が、集団発生の原因なのである。
それでは、何故、オムツを素手でつかむのか?手洗いをせずに次の利用者の介助にまわるのか?
院内感染対策を実施している医療機関からは考えられないことである。
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
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