介護予防に温泉が!?

平成18年度に実施される介護保険制度改革で、「新・予防給付」が開始されることが決定している。
これに伴い、全国温泉振興議員連盟が、温泉入浴についても保険適用の対象とするよう厚生労働省に要請したとのことである。
(全国温泉振興議員連盟 http://www.goshi.org/local/spa/
これに対して政府は、温泉を利用した介護プログラムを保険の対象にする方向で検討に入ったそうである。
介護保険の対象になるかどうかのポイントは、温泉入浴の介護予防に対する効果に科学的根拠があるかどうかということ。
温泉に入るだけで予防はできないであろうから、温泉につかりながらの筋力トレーニングに効果があるかどうかということになってくる模様。
確かに、プールにおいて体重負荷の減少、水抵抗の増大を利用したリハビリテーションは実施されている。
入浴、特に半身浴による血行促進等の効果も認知されている。
どうも、これは体に良さそうだなということは理解できる。
ただ、どちらも「温泉」を利用する必要性は見当たらない。
鉱質の温泉成分の効果についての科学的根拠が必要であるし、熱い温泉より体温程度のは少しぬるめの温度でなければトレーニングも血行促進にも利用できない。
やはり、従来の一般利用者の温泉とは別に、介護予防用トレーニング施設の建設は必要であろう。
医療においては、温泉治療というものは従来よりある。
「温泉利用型健康増進施設」というのがあり、医師の指示のもとに温泉療養がなされる。
もちろん、所得税の医療控除も受けられる。
(温泉利用型健康増進施設連絡会 http://www.onsen-nintei.jp/
温泉の効果は、休養、保養、療養の三養だという。
温泉利用で、寝たきりになる高齢者が減少するのならこれほど良いことはない。
どのような結果となるのか楽しみである。
 
尾崎総合企画
http://www.medisoft.jpn.ch