広がるクレジットカード(前編)

大病院などでクレジットカードによる医療費の支払いが増えてきている。
現在の医療費は31兆円、うち患者自己負担分は4兆7000億円(2002年度)になるという。
クレジットカード会社が本腰を入れるのも肯ける。
導入が進んでいるのは主に大病院であるが、自動受付機、自動支払機の導入により事務の業務負担を減少させるのが一つの狙いである。
もう一つの理由として挙げられるのが、医療費の未払いである。
手持ちがないというのが大きな理由なのであろうが、入院時にクレジットカード決済を約束できれば、未払いとなる可能性は減少する。
逆に中小病院で導入が進みにくい理由としては、自動支払機の使用方法がわからない人のために、事務員を1人つけなければならないという点。
そして、クレジットカード決済による手数料のためである。
クレジットカードの取扱い手数料は、通常3〜7%程度といわれている。
一般に患者の自己負担分は30%(高齢者は10%)。
その3〜6%ということは、全体の医療費の0.9〜2.1%が手数料として支払うことになる。
利益率5〜10%の病院にとって、この手数料が大きいか小さいかというが問題となってくる。
未払い率が高い病院であれば有効的であろうし、回収率が高い病院にとっては非常に高い経費となる。
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
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