広がるクレジットカード(後編)

前回からの続きです。
 
仮に外来収入が月に1億円として、全員がカード決済をしたとする。
手数料は6%とすると、
1億円×30%=3000万円 が自己負担金額、
そして、
3000万円×6%=180万円 が負担手数料となる。
これは、かなり大きな金額である。
この金額が、本来の未集金より多いか少ないのか?
また、自動化の導入により、人件費の削減がこの手数料より多いのか少ないのか?ということが導入のポイントとなってくる。
耳鼻咽喉科の単科病院である神尾記念病院では、入院患者のカード決済が50%を突破しているという。
リボルビングや分割払いも可能であり、入院のように自己負担金が高い場合には、非常に有効であるようだ。
カード決済が進むことにより、この病院では手数料もかなり引き下げているとのこと。
カード決済にどのくらい真剣に取り組むかが、運営上の鍵となっていきそうである。
カード会社は、今後、健康保険証とクレジットカード、診察券とクレジットカードを一体化させようとするプロジェクトを進めているところもある。
院内での買物をキャッシュレスにしようとしている病院もある。
今後、医療の世界にクレジットカードが進出していった場合、どのようになっていくのであろうか?
診察券で、病院周囲の店で買物をすることができるようになるのであろうか?
手術後などの高額な自己負担分も払うことができるのであろうか?
保険会社とカード会社が組むようなことも起こり得るのであろうか?
今後の展開を見守りたい。
 
尾崎総合企画
http://www.medisoft.jpn.ch