大混乱!!個人情報保護法対策(前編)

平成17年4月1日より、個人情報の保護に関する法律個人情報保護法)が完全施行となる。
「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるものをいう。
法律が曖昧なため、厚生労働省ガイドラインをつくり、そのガイドラインが曖昧なため、日本医師会等がさらなる指針をつくり、その指針があいまいたなめ、全国の医療機関が対応に苦慮しているというのが現状のようだ。
より現実に則した対応を行うには、今後、主務大臣にヒアリングを行い、Q&Aの作成が必須だと思われる。
現時点において、全日本病院協会個人情報保護法ワーキングチームがQ&Aを作成している。
正式な見解がない状態でのQ&Aのためか、最大限のリスク回避を前提に作られているため、このQ&Aに従うと、実務はとても大変なことになる。
医療機関が苦慮している最大の問題は、大きく考えると2点だと思われる。
1点目は、患者の呼び出し時に氏名を呼称してよいのか?病室前やベッドに氏名札を掲示してよいのか?
2点目は、入院患者等に関する電話応対および窓口応対であろう。
1点目については、医療安全の観点からも、予め、その旨を院内掲示し、希望されない場合は申し出ていただくことで対応できそうだ。
問題は2点目にある。
日常、頻回に生じる対応である。
厚生労働省ガイドラインや医師会の指針では、この点には触れられていない。
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
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