4分野への特化

医療分野における生活習慣病対策、介護分野における予防介護の新設により、医療分野には大きな分類ができたように思う。
プライマリケア(予防)、メディカルケア(医療)、ナーシングケア(介護)、ターミナルケア(終末期医療)の4分野である。
プライマリケアは、先ほども述べたとおり、大きな柱は生活習慣病対策、予防介護となってくる。
薬剤を見てみても、大手メーカーは高血圧、高脂血症、糖尿病の治療薬に力を入れている。
生活習慣病は将来的に、大きな疾患を引き起こすことが示されている。
予防により、将来の医療費増加を抑えることができる。
予防介護の導入により、要介護度が上がることが軽減できれば、転倒骨折、認知症の進行などを抑制することができる。
メディカルケアは、急性期医療に特化していくであろう。
EBM(Evidence Based Medicine 経験に基づく医療)に基づくDPCの導入により、長期入院はなくなっていく。
医療機関も、得意な分野に集中していくことと思われる。
ナーシングケアは、慢性期から療養までまとまっていくであろう。
集中的な医学管理が必要ない状態は、すべてこの分野に収まってくる可能性がある。
ターミナルケアは、すでにホスピスという形が完成しつつある。
現代医学でも、どうしても対応することができない場合、安心できる環境で苦痛なく過ごす場所は必要不可欠である。
この4分野のいずれかに特化していかなければ、非常に中途半端な施設となってくる。
その上で、独自でこの4分野の施設を抱えるか、多施設と連携を組んでいくかということになってくるのではなかろうか。
1つの施設でゆりかごから墓場までという時代は過ぎ去ろうとしている。
自らの得意分野はどの分野なのか?
見極めの時期は近づいている。
 
尾崎総合企画
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