トリアージとは?(後編)

前回からの続きです。
 
このように、傷病者は4つに分類され、優先順位の高い順に治療や処置、搬送が行われていきます。
トリアージの原則としては、
・救命の可能性が高い傷病者を優先する。
・生命は四肢より優先し、四肢は機能に優先し、機能は美容に優先する。
誤嚥と出血は致命的であるため優先する。
というポイントが挙げられます。
この決断、簡単なようでものすごく難しく、勇気がいることです。
骨折の患者がいても、高熱の患者がいても、優先度が低い患者には、耳を傾けず、治療を行ってはならないのです。
評価に要する時間は30秒以内が目標とされています。
緊急時の中、このように冷静に判断していくことが医療者には求められるのです。
今後、様々な災害が起こるかもしれません。
あなたが、あなたの家族が病院に運ばれた際、緑色の札をつけられたら誰も治療は行ってくれません。
逆にいうと、命の心配はないということなんです。
トリアージという選別について、市町村の広報などを通じて、皆さんに知ってもらっておく必要があるのではないのでしょうか?
医療者の怠慢と取られないよう、また過度に病院に集まりすぎないよう、日頃から啓蒙しておく必要があるのではないのでしょうか?
災害はいつ起こるのかわかりません。
日頃から心の準備と対策を。
このトリアージという言葉とシステム、覚えておいてくださいね。
 
尾崎総合企画
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