ナースコールの設置(その弐)

ナースコールについてもう一つ。
病室、居室のナースコールについても、再度、見直していただきたい。
ナースコールは通常、壁側からの長いコードの先にボタンがあるようにできている。
このコードが邪魔になるからと、ベッド柵に、コードをぐるぐると巻きつけていないだろうか?
その結果、何が起こるかというと、ベッドのギャッジアップや、ベッドの移動の際、ナースコールを引きちぎってしまうのである。
皆さんも経験があるのではないだろうか?
ナースコールというのは、万一に線が外れるといけないので、コードの先が差し込みになっているのではなく、直結している場合が多い。
当然ながら、過度の力がかかると「引きちぎる」ことになってしまう。
「すみません、壊れましたぁ」と簡単に言うことなかれ。
この修理、なかなかコストがかかるのである。
メーカーによって違うのであるが、仮に修理費を2万円としよう。
医療の入院基本料で考えると、2日分を消費してしまうことになる。
この基本料には、医師、看護師をはじめとする人件費、診療材料費が含まれていることはいうまでもない。
これでは仕事をしているのか、経費を増やしているのか分からなくなってしまう。
適正な利益を得ることで、適切な医療・介護が提供されていることを忘れてはならない。
あらかじめ予想できるトラブルは避けることが業務の基本である。
また、当然ながら、修理が完了するまでの間は、そのベッドの利用者はナースコールの利用ができない。
ナースコールがナースコールとしての働きができるよう、普段から、利用状況のチェック、保守管理は徹底して行う必要があるのである。
さぁ、施設内のナースコールを再チェックしてみましょう!
 
尾崎総合企画
http://www.medisoft.jpn.ch