患者の「そば」で記録を(前編)

最近の看護職の仕事を見ていると、看護が仕事なのか、指示受けや記録が仕事なのかわからなくなっている医療機関が多い。
多くの専門的医療、医療安全対策、様々な施設基準などで、ナースステーションは書類の山となっている。
この記録という作業、当然ながら外すことはできないのであるが、紙ベースであれ、電子カルテであれ、ナースステーションで記録を書くとなると、相応のスペースが必要となってくる。
決まったスペースで皆が大量の記録を書いていると、当然ながら書類の山が出来上がる。
ナースステーションで記録を書いているということは、これまた当然ながら、その時間帯は患者のそばにいることができないということになる。
そこで最近流行り出している方法がいくつかある。
まず、回診カートにノートパソコンを置いて、無線LANを利用して電子カルテに記録していく方法。
回診しながら、その場で記録を行っていくことができる。
先日もコクヨさんが、ノートパソコン設置用の回診カートを発売したのがニュースになっていた。
問題点としては、1人1台のパソコンが必要であるということ、そして電子カルテが導入されている必要があるということである。
次に、病棟新築、改築時に、病室の前に小さなサブステーションを設置していく方法。
点滴や医療用具、カルテなどをしまえる棚があり、記録もその場でかけるようになっている。
ポイントは椅子がなく、記録は立って記載するということ。
常に病室の前に待機するため、患者に目が行き届く。
多くの病棟が部屋毎にナースを配置しているため、機能を分化させることで導線が短くなり、患者に使える時間が増大するのである。
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
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