入居一時金について(前編)

夫婦2人での生活や独居の高齢者が、自宅で安心して過ごせる期間には限界があります。
家族が遠く離れて暮らす核家族化が進む中、これは避けられない問題です。
そこで、介護老人福祉施設特別養護老人ホーム)、グループホーム、有料老人ホームなどの施設へと移り、介護スタッフがいる環境で過ごすことになってきます。
有料老人ホームとは、
「常時10人以上の老人を入所させ、食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする施設」
でありますが、他の施設と違う点として、入居時に入居金を支払う必要があるということが挙げられます。
現在、有料老人ホームは雨後の筍のように増えており、競争激化で入居金の金額は下がってきていますが、激安の施設でも500〜1,000万円は最低必要となります。
(数千万円の施設もまだまだあります。)
もちろん、これは入居金であるため、月々の生活費とは別です。
ちなみに月々の生活費は約20万円強かかります。
入居金は、公費・寄付金で賄われない施設の建築費を償却するために必要なものでありますが、そのシステムには疑問を感じざるを得ません。
入居金を支払うことは、その施設の使用権を買うことと同じですので、施設の利用年数に従って償却(施設側に権利が移る)されていきます。
最近、入居金の金額が下がってきたことも関係あるのか、償却期間が短くなってきています。
よく見かけるのは60ヵ月、すなわち5年での償却です。
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
http://www.medisoft.jpn.ch