病院はホテルなのか?(前編)

高知県高知医療センター、千葉県の亀田総合病院のKタワーなど、豪華なホテルのような病院ができてきている。
広いエントランス、コンシェルジェ(案内係)の配置、きれいで広い個室、居心地の良い談話室、レストラン、ルームサービスなどなど。
無機質な外装・内装と、独特な医療臭のする病院のイメージは変わりつつある。
同じ入院をするなら良い環境をと思うのは当然であるし、プライバシーの問題からも個室は必要である。
しかし、医療という観点から見ると、良い部屋であろうと普通の部屋であろうと、提供される医療の質は同じである。
従って、医療機関に入る診療報酬も同じである。
良い環境を提供するには、それなりの資金が必要である。
この資金はどこから出ているのか?
それは特定療養費として別途徴収することを認められている「個室料」である。
この個室料は患者から徴収するものであり、当然ながら保険は適用されないため全額実費となる。
高知医療センターでは、個室料が34,500円の特床室が10床と、9,500円の一般個室134床作られている。
(648床のうち144床が個室)
亀田総合病院のKタワーでは全室個室であり、一般個室は240床あり、21?uで10,000円、エグゼクティブフロアでは、60?uの個室は52,500円で1床、45?uの個室は31,500円で6床、21?uの個室は15,750円で17床である。
1日3万円強の医療費に(自己負担3割で1日約1万円)、1日1万円の個室料がかかってくる。
 ◎入院費=入院日数×2万円
急性期病院に入院するには、これだけの支払いは覚悟しなければならないということである。
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
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