苦情を言うなら代替案を!(前編)

医療制度が目まぐるしい変化、EBMに基づいた治療、医療機能評価の認定などに伴い、医療機関の業務は大きく変わってきている。
介護制度も今後、大きく変わるため、これまでの業務とは全く違う形態となっていくであろう。
それに伴い、業務方針も大きく変わっていかなければならない。
外の世界、すなわち先進的な他施設などを見学したスタッフには「変わらなきゃ!」という意識が強くなるが、中の世界、すなわち自院しかしらないスタッフには、この意識は生まれにくい。
より良い方向にシステムを変えようとすると、必ず反対勢力が現れる。
この反対勢力は面白いもので、常日頃からなんだかんだと苦情を言っているが、いざ解決方法を示すと、それに対しても苦情を言う。
ましてや、新しいシステムの導入となると、その反対エネルギーは非常に強いものとなる。
このエネルギーを他に使えないものかと思うのだが、何に対しても苦情を言いたいのであろう。
そのような苦情に対し、「では、どうしたいのですか?」という逆質問をしてみる。
答えは2つのうちのどちらか。
「新しいことはやりたくない」「今より仕事を減らしてほしい」のどちらかである。
これでは、どのような問題も解決はしない。
苦情と意見は全く違う。
苦情は保守的なものであり、意見は革新的なものである。
苦情でなく、意見、すなわち代替案を提案しなければ、子供が駄々をこねているのと変わりはない。
問題点の解決には、可及的速やかに対応しなければならないものと、長期的な視野が必要なものがある。
可及的速やかな対応が必要な問題点の多くは、誰かの「わがまま」によるものである。
「OK」「私がやります!」の一言で解決するものが多々ある。
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
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