アウトソーシングは経費削減に繋がるのか?

アウトソーシングという言葉が、医療業界でも当たり前になってきました。
周りを見渡してみると、
受付、医療事務、清掃、給食、検査などなど、外部の事業者に委託しているものばかりです。
紹介予定派遣制度の導入により、看護師も派遣がOKとなってきています。
アウトソーシングの目的は、なんといっても「経費削減」です。
自ら人材を抱えて教育していくより、アウトソーシングした方が経費が安いということです。
例えば給食など、食材を一括購入するため、単独で買うより安く抑えられるといいます。
検査は一括して行うため、試薬を買って、検査機器をリースするより安いといいます。
さて、果たして本当なのでしょうか?
では、逆の立場で考えてみましょう。
あなたが委託先の会社の社長であればどうでしょうか?
同じ業務をするのですから、必要なスタッフ数はそれほど変わりません。
退職者が出た場合に備えて、常に大目の人材を抱えておく必要があります。
そして、本部管理費が必要となり、会社の利益も必要となってきます。
機器の償却費や、メンテナンス料も必要でしょう。
それを全部足して、内部で実施する金額より安く委託を受けることができますか?
金額を安くするためには、自社のスタッフの人件費を抑える必要があります。
人数を減らすこともあれば、給与を下げることもあるでしょう。
しかし、そうすれば、おのずとスタッフの士気が下がり、仕事の質も下がります。
従って、あまり無茶をすることはできません。
さて、本当にアウトソーシングは経費削減になっているのでしょうか?
金額的に言えば、経費削減にはなっていませんし、なるはずもありません。
短期的に経費削減になっていても、中期的には経費は上昇します。
考え方を変えましょう。
人材の確保に要する時間と、教育に要する時間、一定のスタッフの質を、お金を出して買っているのです。
信頼できるパートナーとしてアウトソーシングを活用し、本当に必要なことに時間を使いましょう。
 
尾崎総合企画
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