勉強会は無料じゃない(後編)

前回からの続きです。
 
リハビリテーションの分野では、学校主催、リハビリテーションに力を入れている病院主催の勉強会が多い。
リハビリ機器関係のスポンサーがつくこともあるが、一定の研修費を払うことが多い。
その他の職種となると、きちんとした研修費を払い、勉強会に参加することが多くなる。
そう、勉強をする、講師の話を聞くには、それなりの対価を払わなければならないのである。
薬品メーカー主催の勉強会では、講師の特別公演が終了した後、主催メーカーの挨拶が行われる。
よく見かける光景だが、この挨拶の際に、席を立つ人が続出するのである。
勉強会という機会をつくり、遠方から講師を招き、貴重な学習時間を与えてくれたスポンサーに対して非常に失礼なことである。
薬品代に含まれているといえばそれまでなのであるが、やはり学習に対する意識の問題なのではなかろうか?
医療機関介護施設が研修費や学会費を出してくれている場合も同様である。
学会に行かせてもらって当たり前、研修するのは当然だから当たり前というものではない。
費用に見合った、知識、技術を得ることはできたのだろうか?
その知識、技術を、自らの施設のスタッフにどれだけ浸透させることができたのか?
自己研鑽は、本来、身銭で行うからこそ身につくものである。
それに費用を出してくれるスポンサーには敬意を払わなければならないし、その費用分の内容は吸収しなければならない。
勉強会やセミナーの意味、考え直してみてはどうだろうか?
 
尾崎総合企画
http://www.medisoft.jpn.ch