高額レセプトを検証する(後編)

前回からの続きです。
 
ここで注目していただきたいのは、高額レセプト上位10位の患者が診療を受けた10医療機関のうち、なんと8医療機関が国公立の医療機関なのである。
第1位、第3位、第6位、第9位、第10位の病名は血友病となっている。
少し古いデータであるが、血液凝固因子異常症全国調査2002年度の報告によると、日本では血友病Aが3,841人(男性3,821人、女性20人)、血友病Bが842人(男性838人、女性4人)が確認されている。
1,000万円以上の高額レセプト89件のうち、血友病Aの患者は16件しかなく、血友病Bに至っては3件である。
すなわち、多くの患者が血友病の治療を受けているにも関わらず、使用している医療費が桁違いになっているのである。
これは、より良い医療を追求した結果なのか、それとも医師のエゴによるものなのか?
民間保険で医療が行われている米国では、治療の前には必ず、医療費の説明がなされ、保険で対応できるかどうかの確認がなされる。
インフォームドコンセントが為された上での治療となる。
ここで支払い不可である場合は、治療を拒否されるわけであるが、金額リストが表示され、医療費支払いのシミュレーションが為された上での拒否であるため、非常にフェアであるといえる。
(様々な医療費によって対応可能な治療法が提示される。)
日本の医療では、金額リストは未提示のまま、サービス提供(診療)が行われてしまう。
様々な免除制度があるから大丈夫ではないかと、医療費に対するインフォームドコンセントを疎かにするのはいかがなものであろうか?
血友病、癌、白血病など、薬剤が高額なため医療費はどうしても高額になる。
だが、たとえ様々な免除制度があるとしても、治療をする医療側も、治療を受ける患者側も、いくらの医療費がかかって、どれくらいの金額を保険から頂いているのかを知っておく必要がある。
今後、混合診療(特定療養費)の拡大で、部屋代をはじめ、見えにくい医療費が重なってくることが予想される。
命に値段はつけられないが、治療を終えた後には、家族の生活が待っている。
診療内容は当然として、医療費も透明にするため、インフォームドコンセントを徹底してもらいたいと思う。
 
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