他職種について勉強しよう!(前編)

チーム医療が謳われ始めてから月日が流れ、いまやチーム医療は当然の治療行為となってきた。
1人の患者に対して、専門家がそれぞれの立場で関り、よりよい医療を目指すというのは素晴らしいことである。
医療機関全体の取り組みとしても、院内感染対策や医療安全管理などで、他職種が集まり意見を交わしている。
医師は万能ではない。
「餅は餅屋」に任せて、医師はトータルマネジメントをしていく時代である。
さて、その「餅屋」である専門職について考えてみたい。
同じ事を考えるのに、職種によってアプローチの仕方が変わってくる。
違う考え方の教育を受けてきているので、職種により考え方が違うのは当然である。
違う考え方がぶつかりあうからこそ、よりよい治療ができるのであるが、なかなか自分の考え方に固執してしまう人も少なくない。
自分の考え方が正しいのかどうかということは、人の考え方を理解しなければ判断することはできない。
例えば、褥創治療について考えてみると、各職種が「主」として考えるのは、
・看護師は褥創のケア方法について
・栄養士は栄養状態や栄養成分について
・薬剤師は栄養成分や褥創治療剤について
・検査技師は細菌感染について
・事務はコストについて
ということになってくる(例であるが)。
どれも正しいのだが、すべての職種の考え方が分かっていなければ、独りよがりの考え方となってしまう。
職種が違えば、考え方、常識が全く違ってくる。
独りよがりの考え方とならないためには、他職種の勉強会等に積極的に参加して、幅広い考え方を見に付ける必要がある。
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
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