子供用携帯電話(後編)

前回からの続きです。
 
さて、前編は、まったく医療でも介護でもない「ネタ」だったので、少し視点を変えてみましょう。
ご紹介した2機種のうち、『FOMA SA800i』の防犯ブザー連動機能に注目してみます。
もともと、防犯ブザーというものは、スライドスイッチを引くと大音量の警報がなるものですね。
DIYショップなどで、500〜1,000円程で売られています。(100円ショップにも登場!)
この非常にアナログなシステムを、携帯電話というデジタルな機器に取りつけたことは画期的なことです。
A5512CA』の「0」キーを長押しというシステムも素晴らしいのだが、二つ折りの携帯電話を開いてボタンを長押しするというのは、パニック時には、なかなか難しいかもしれません。。
スライドスイッチを引くという単純なアナログ操作により、パニック時など、正常な判断ができにくいときに対応しやすいシステムというのは必要だと思います。
また、警報と同時に緊急連絡先に通知するというシステムも非常に画期的です。
この『FOMA SA800i』のシステム、医療や介護の世界でも大いに使えるのではないでしょうか?
例えば、狭心症発作の症状を持つ方。
いざ、胸痛が始まった際に、スライドスイッチを引くことで、周囲に知らせるばかりでなく、家族に通知が入り、居場所もわかります。
例えば、軽度痴呆のある高齢者。
外出して、自宅の方向がわからなくなった場合、難しい携帯電話の操作を行わなくても、スライドスイッチを引くだけで、周囲にも家族にも問題が起こったことがわります。
例えば、施設内での転倒。
ナースコールに手が届かなくても、すぐにスタッフが駆けつけてくれます。
小さな子供が扱うことを前提としているシステムですから、緊急時でも、単純操作で、誰にでも操作を行うことができると思います。
応用はいくらでもあるのではないでしょうか?
世の中では様々なシステムが開発されています。
医療用、介護用に応用されているものは、ほんの一部でしょうが、視点を変えることにより、有意義な使い方ができるのではないかと思います。
皆さんも、周囲の機器でアイデアを出し合ってみてはどうでしょうか?
案外、低価格で便利なシステムが生み出せるかもしれません。
 
尾崎総合企画
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