薬剤の購入はネット経由に?(前編)

今年の薬事法改正で、一部の薬剤がインターネットなどでの通信販売が可能となる方向だ。
新しい制度では、OTC薬(大衆薬)を主要成分に応じて、
A分類=安全性の評価が確立していない
B分類=まれに入院以上の健康被害が起きる可能性がある
C分類=入院までは至らないが、身体に不調が起きる可能性がある
と副作用で分類する形となる。
窓口での対面販売や薬剤師による文書説明については、
A分類=義務化
B分類=努力義務
C分類=必要なし(電話相談窓口の設置)
となる。
すなわち、C分類の薬剤はインターネットなどでの通信販売が可能となるのである。
すでに、一部の薬剤(うがい薬、整腸剤等)はコンビニで販売されているが、通信販売により流通の枠が一気に広がることとなる。
これはOTC薬についてであるが、医療用医薬品についてはどうなるのであろうか?

昨年、医薬品業界に衝撃的なニュースが流れた。
医薬品卸のグッドラッグが、平成17年10月1日より、ジェネリック医薬品のネット販売を開始したのである。
http://www.goodrug.net/
ジェネリック医薬品とは、既に認知されてきたが、特許の切れた医薬品を安く製造・販売しているものである。
既に、錠剤はシート単位、注射剤は5本単位など分割販売をメインに行っている。
将来的には全メーカーの全品目の揃えたいとのことであるが、現在2,000〜3,000品目を扱っている。
値引率を下げることで、送料を無料としており、多面の後発処方箋を受けている調剤薬局にとってはありがたい存在となることは間違いない。
これまでも、FAX等による医療用医薬品の通信販売は存在したが、安定した供給は見込めず、不確定な取引となっていた。
しかし、グッドラッグのネット販売は安定供給である。
多くの後発医薬品メーカー・後発医薬品卸は戸惑っているが、ネット販売は新しい流通の形となっていくであろう。
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
http://www.medisoft.jpn.ch