「大安」という日

病院の経営者、相談員には、ちょっと変わった悩みがあります。
それは、「大安」という日についてです。
田舎の病院に行けば行くほど?、「大安」の日を退院日に選ぶ方が多いですね。
この日になると、入院数がどっと(笑)減ってしまいます。
退院というめでたい日は、暦の良い日を選ぶという習慣はなかなか強いものです。
大辞泉によると、
「大安」とは、暦注の六曜の一。万事によいとされる日。大安日。
とあります。
六曜とは、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口
六曜は日本では、太平洋戦争以前はあまり使われていなかったとのこと。)
実際には、
「大安」とは、大いに安らか。
つまり、この日はゆっくり安らかに暮らし、大きな行事を決して行ってはいけないというのが本当の意味で、吉という意味ではないそうです。
この意味からいえば、「大安」前に退院して、「大安」の日は家でゆっくりするのがよいのかもしれませんね。
近年、平均在院日数が短縮され、ベッドコントロールが大切になってきました。
大量退院、大量入院は、医療スタッフの業務を傍大にさせるだけでなく、落ち着いた診療業務、看護業務を妨げます。
病院管理の面だけで考えると、毎日、一定の人数が入退院してくれた方が、経営的にも、業務的にも、質的にも最適となります。
しかし、患者さんは「大安」の日を退院日に選んでしまうのですよね。
(一気に入院数が減ってしまうことがありますよね。)
ここがベッドコントロールの難しいところです。
それにしても、六曜に始まり、おみくじ、様々な占い、と、日本人は縁起をかつぐのが好きな国民ですね。
それが良いところでもありますが・・・。
 
尾崎総合企画
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