地域医療連携をまじめに考えてみる(前編)

地域医療連携という活動が推進されている。
現在の、そしてこれからの診療報酬の中で生きていくには、機能分化が欠かせない。
各機関病院は、連携室を立ち上げたり、一般市民や、連携先の医療機関介護施設を招いてセミナー等を開催したりして、啓蒙に、広報にと活動している。
地域医療連携というのは、
・各施設が各々の機能に特化していく
・患者はステージ毎に専門機関で医療や介護サービスの提供を受けていく
という流れを作ることにある。
厚生労働省が考えている流れは以下のパターンではなかろうか。

医療が中心になる場合
1. 急性期病院(救急) ⇒ 回復期リハビリテーション病院 ⇒ 在宅(訪問看護、訪問リハビリテーション
2. 診療所 ⇒ 急性期病院(急性増悪) ⇒ 診療所(在宅)
3. 急性期病院(癌) ⇒ ホスピス
4. 急性期病院(癌) ⇒ 診療所 ⇒ 在宅(訪問診療、訪問看護) ⇒ 急性期病院
(在宅の部分にはグループホーム、ケアハウス、有料老人ホームも含む)

介護が中心となる場合
1. 診療所 ⇒ 急性期病院(急性増悪) ⇒ 回復期リハビリテーション病院 ⇒ 在宅・介護3施設
2. 急性期病院 ⇒ 診療所 ⇒ 在宅・介護3施設
3. 急性期病院 ⇒ 療養型病院 ⇒ 介護3施設
(在宅の部分にはグループホーム、ケアハウス、有料老人ホームも含む)

このように見ていると、機能分化がしっかりとできれば、患者にとってよりよいサービスが提供されるように思える。
しかし、よく見てみよう。
何かが足りないのではなかろうか?
 
字数の関係で次回へ続く。
 
尾崎総合企画
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