在宅誘導と介護(後編)

前回からの続きです。

それでは、家族介護を行った際に、どうして介護報酬が支払われないのであろうか?
きちんとケアマネジャーが関って、家族が介護するプランを立てた場合、介護予防のように月額いくらという包括金額でよいので支払うことができれば、自宅で介護できるケースは増えるはずである。
介護報酬が支払われることになれば、家族介護であっても、それは収入となってくる。
収入があれば、介護へ専念できるはずである。
ある大手介護会社における、こんな話を聞いたことがある。
ヘルパーとして勤務しているスタッフが、家族を介護しなければならなくなり、退職を申し出た。
その際、上司が言ったことは、「家族の介護はプロに任せなさい。あなたは仕事を続けて他の方の介護をしなさい。」ということ。
他人への介護だから、誠心誠意行える。
同じ介護をするなら、家族ではない方への介護を行った方が、ストレスからも開放されるし、収入も得られるということなのである。
なるほどと思ったひとコマである。
前後で話が矛盾しているように思えるかもしれないが、
1.介護を仕事として行える
2.介護をすることで報酬が得られる
という、2点を満たすことができれば、家族介護の道は開けるのではないかと思う。
皆様はどのようにお考えだろうか?
 
尾崎総合企画
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